今回は、東京マルイのスナイパーライフル「M40A5」のサバゲーでの実力について、ご案内します。
合わせて、これまで東京マルイがリリースしてきたスナイパーライフルについても振り返り、M40A5と、これまでのVSRやL96AWSとの違いや進化した所などをご説明いたします。スナイパーライフルに興味のある方には、お役に立てる記事だと思います。
「東京マルイM40A5」とは?
出典:http://www.tokyo-marui.co.jp
東京マルイM40A5は2016年12月に発売されたエアーコッキング式ボルトアクションで、東京マルイのボルトアクションでは、3機種目になるモデルです。
初代VSRシリーズがステアー社の「SSG」をモチーフにし、2代目のL96がイギリスのアキュラシーインターナショナル社のL96が元のモデルであるのに対して、今回のM40A5は、レミントンM700ベースの海兵隊のスナイパーライフル「M40シリーズ」を元のモデルにしています。
そのため、米軍装備の人気が高いサバゲーでは人気の高い製品であるといえます。
これまでの東京マルイのボルトアクションライフルの実力とは?
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東京マルイが初のボルトアクションライフルである「VSR10」を市場にリリースしたのは、2003年12月のことでした。
それまでサバゲーでのスナイパーライフルと言えば、精密射撃用ライフルのマルゼンのAPS2をサバゲー用にカスタム(APS2はノンホップモデル)するか、APS2SV(APSの固定ホップ搭載モデル、SVはサバゲーバージョンの略)を投入する、あるいはマルゼンの可変式ホップ搭載モデルである「Type96」を使用するといった、APSの一人勝ち状態でした。
そんな中、東京マルイは初のボルトアクションライフルに電動ガンで培った可変ホップ技術を搭載して、当時サバゲーマーの中では評価の高かった可変ホップ搭載モデルである「マルゼンType96」に真っ向勝負を挑み、瞬く間にサバゲーマーたちの人気を鷲掴みにしたのでした。
それ以降、サバゲーでのスナイパーライフルといえば、VSR及び、VSR10G-Specの独壇場となりました。
VSR-10GSpecの魅力と残念な所
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VSR-10GSpecの魅力
GSpecの魅力はなんと言っても、サバゲーでの使用に割り切った製品コンセプトにあります。サバゲーでの使いやすさを最優先にデザインされているため、スナイパーライフルとして、限界までの軽量化と短縮化がなされています。
そのため、ブッシュ内に潜んでも、草に絡まらずに取り回しやすく、専用のサプレッサーを使えば、発射音をかなり抑えられて、アンブッシュにピッタリです。
また、VSRシリーズはカスタムパーツが実に豊富で、腕のあるカスタマーがチューンすると、有効射程60メートルのライフルに大化けすることも可能です。
VSR-10GSpecの残念なところ
前述で、「VSRはカスタムパーツが豊富である」と述べましたが、これは裏を返すとファクトリーメイドの状態での完成度の低さを表しています。その代表的なのが、チャンバーの気密の甘さです。
VSRのチャンバーはモナカ構造の貼り合わせタイプなので、どうしても箱出しの状態では機密を保てません。当時のサバゲースナイパーたちは、この機密を確保するために様々なトライ・アンド・エラーを来る返し、カスタムパーツを組み込み、ノウハウを蓄積していったのです。
L96AWSの魅力と残念なところ
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VSR10の発売から6年後の2009年8月に東京マルイボルトアクション第二弾である「L96AWS」が市場にリリースされました。人気の高いA,I社のL96A1をモチーフにしたこのモデルは、マガジンの位置が実銃どおりというリアルさを東京マルイは謳っていました。
L96AWSの魅力
L96AWSがリリースされた時にサバゲーマーたちが一番に注目下のは、「チャンバーの気密がどれほど改良されているか」というところでした。このユーザーの期待に東京マルイは見事に答えて、気密漏れを完全に防ぐチャンバーに改良してくれました。
L96AWSの残念なところ
L96AWSで一番に残念なのはマガジンの使いにくさです。装弾数は40発なのですが、ある一定数を入れると、マガジンへの給弾がかなり固くなります。
VSRではBBローダーで簡単に給弾できたのに、L96では給弾が硬すぎてBBローダーを3個お釈迦にしました。(怒)これにブチ切れてL96を売り飛ばして、Gスペックに買い変えたのはここだけの秘密です。
また、全長も長く、本体重量も3.5キロになり、Gスペックよりも取り回しが悪くなったのも残念なところです。
東京マルイM40A5の進化点とは、
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東京マルイM40A5の一番の進化点は、ファクトリーメイドの「プチ流速チューン」を施されているところにあります。「流速チューン」とは、銃口初速規制以降のレギュレーションでも射程距離が伸ばせるということで、見直されているチューンナップ法です。
M40A5のピストンの画像を見ていただけるとピストンにウェイトが付けられているのが見られます。これはVSRやL96のピストンにはないパーツです。詳しい解説は省きますが、ピストンに重量をもたせるのは、「流速チューン」では必須の条件です。
M40A5が「プチ流速チューン」である証は、0.2グラムのBB弾よりも0.25グラムのBB弾のほうが射程を伸ばしている事実を見ると、その証拠と言えます。細かい特徴は他にもありますが、スナイパー視点からみると、一番の進化点は、「プチ流速チューンによる射程距離の伸長」にあります。
まとめー東京マルイM40A5のサバゲーでの実力
スナイパーが求める弾道に「低伸性」があります。箱出しのエアガンに重量弾を使うと、ホップ回転が掛かりきらずに「山なり弾道」になります。
しかし、流速チューンを施し「長押しホップ」で十分なホップ回転を掛けてやれば、重量弾は素晴らしい低伸性を見せてくれます。そして、サバゲーではボルトアクションスナイパーに0.25グラムの重量弾を許可する優遇措置をとるフィールドが多くあります。
そのメリットを生かせば、M40A5はスナイパーにとって、頼もしい見方となってくれるでしょう。
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